マルチ商法・ネットワークビジネスはクーリングオフできる?期間は20日?行政書士が解説
マルチ商法・ネットワークビジネスはクーリングオフできる?期間は20日?行政書士が解説

マルチ商法やネットワークビジネスに参加した後、「やはり辞めたい」「商品を大量に買ってしまった」「紹介した人との関係が気まずい」と悩む方は少なくありません。
結論からいうと、マルチ商法・ネットワークビジネスが特定商取引法上の「連鎖販売取引」に当たる場合、原則として20日以内であればクーリングオフできます。
一般的な訪問販売や電話勧誘販売のクーリングオフ期間は8日間ですが、連鎖販売取引では20日間とされています。
次のような契約をした場合は、クーリングオフの対象になる可能性があります。
会員登録料を支払った
入会金を支払った
商品を購入して会員になった
サンプル商品やスターターキットを購入した
研修費やシステム利用料を支払った
他人を紹介すると報酬が得られると説明された
商品を販売すれば利益が出ると説明された
副業や権利収入になると勧誘された
「ネットワークビジネス」「紹介販売」「MLM」「コミュニティビジネス」など、名称はさまざまです。
しかし、法律上は名称ではなく、実際の仕組みと契約内容で判断します。
少しでも早く辞めたい場合は、契約書、概要書面、商品明細、支払方法、クレジット契約の有無を確認し、期限内に通知することが重要です。
マルチ商法・ネットワークビジネスとは
特定商取引法では、いわゆるマルチ商法を「連鎖販売取引」として規制しています。
簡単にいうと、次のような仕組みです。
商品やサービスを販売する
他人を紹介・勧誘すると利益が得られると説明する
その取引に参加するために、何らかの金銭負担がある
たとえば、次のような説明を受けて契約した場合は、連鎖販売取引に当たる可能性があります。
人を紹介すれば紹介料が入る
自分の下に会員が増えれば報酬が入る
商品を会員価格で仕入れて販売すれば利益が出る
組織を作れば継続収入になる
権利収入になる
副業として稼げる
チームに入ればビジネスを始められる
ここで重要なのは、「儲かる仕組みがある」と説明され、参加の条件として何らかの負担をしているかどうかです。
負担の名目は問いません。
入会金、登録料、商品代、研修費、教材費、サンプル代、システム利用料など、取引を始めるために金銭を支払っている場合は、連鎖販売取引に該当する可能性があります。
クーリングオフ期間は原則20日以内
連鎖販売取引のクーリングオフ期間は、原則として20日以内です。
期間は、法律で定められた契約書面を受け取った日から数えます。
ただし、商品の引渡しが契約書面の受領より後である場合は、商品の引渡しを受けた日から20日以内とされます。
たとえば、次のように考えます。
4月1日に契約書面を受け取った
4月5日に商品が届いた
この場合、商品の引渡しが後であるため、4月5日から20日以内かどうかを確認します。
20日間には、土曜日、日曜日、祝日も含まれます。
最終日が休日であっても、当然に翌営業日まで延長されるわけではありません。
期限が迫っている場合は、内容証明郵便だけにこだわらず、電子メールや専用フォームなど、すぐに発信できる方法も検討してください。
契約書面を受け取っていない場合
クーリングオフ期間は、法律で定められた書面を受け取ってから進みます。
そのため、契約書面を受け取っていない場合は、20日間が始まっていない可能性があります。
たとえば、次のような場合です。
入会申込書の控えを受け取っていない
タブレットに署名しただけで控えがない
商品の領収書しかない
LINEで案内されただけで正式な書面がない
マイページに登録しただけで契約内容が分からない
紹介者から口頭で説明されただけである
契約書を後で送ると言われたまま届いていない
ただし、紙の契約書がなくても、電子メール、PDF、マイページ、電子契約サービス上で書面が交付されている場合があります。
まずは、メール、迷惑メールフォルダ、会員ページ、アプリ内通知、SMSなども確認しましょう。
書面に不備がある場合
契約書面を受け取っていても、重要な事項が記載されていない場合は、適法な書面を受け取ったといえるかが問題になることがあります。
確認すべき事項は、主に次のとおりです。
統括者や事業者の名称・住所・電話番号
商品やサービスの内容
商品の価格
特定利益の内容
特定負担の内容
契約解除に関する事項
クーリングオフに関する事項
契約年月日
割賦販売法に関する事項
軽微な誤記があるだけで当然に期間が進まないとは限りませんが、重要な記載が不足している場合は確認が必要です。
商品を使った後でもクーリングオフできる?
連鎖販売取引では、クーリングオフ期間内であれば、原則として契約を解除できます。
クーリングオフが成立した場合、事業者は、契約解除に伴う損害賠償や違約金を請求できません。
また、商品の引取り費用も事業者負担とされています。
一方で、契約を解除した場合は、消費者側も受け取った商品を返還する必要があります。
そのため、クーリングオフを検討している場合は、商品をできるだけ保管し、開封や使用を控えることをおすすめします。
すでに一部を使用している場合でも、すぐにあきらめる必要はありません。
商品を使用した経緯、誰に使用を促されたのか、どの商品をどの程度使ったのかを整理して確認しましょう。
クーリングオフすると支払ったお金はどうなる?
連鎖販売取引を適法にクーリングオフした場合、原則として、支払った代金や取引料の返還を求めることができます。
たとえば、次のような費用です。
入会金
登録料
商品代金
スターターキット代
サンプル代
教材費
研修費
システム利用料
会費
セミナー参加費
クレジットで支払った金額
契約の名称が「商品購入」でも、実際にはネットワークビジネスに参加するための負担である場合があります。
その場合は、商品代だけでなく、取引全体を整理して通知することが重要です。
クレジット契約やショッピングローンを組んでいる場合は、販売会社だけでなく、信販会社にも通知することを検討しましょう。
クレジット契約・ローン契約も確認しましょう
マルチ商法やネットワークビジネスでは、高額な商品代や登録料について、信販会社のショッピングローンや分割払いを利用していることがあります。
この場合、販売会社への通知だけでなく、信販会社への通知も重要です。
確認すべき資料は次のとおりです。
商品購入契約書
会員登録書
概要書面
契約書面
クレジット契約書
支払予定表
信販会社名
クレジット契約番号
毎月の支払額
既に支払った金額
クーリングオフ通知では、販売契約・連鎖販売契約を解除することに加え、個別クレジット契約も解除する旨を記載します。
すでに引き落としが始まっている場合でも、期間内に適法に通知できれば、今後の請求停止や既払金の返還を求めることがあります。
20日を過ぎても中途解約・返品できる場合があります
連鎖販売取引では、クーリングオフ期間の20日を過ぎた後でも、契約を将来に向かって解除できます。
また、一定の条件を満たす場合は、購入した商品の販売契約を解除できることがあります。
主な条件は次のとおりです。
入会後1年を経過していない
商品の引渡しを受けてから90日を経過していない
商品を再販売していない
商品を使用・消費していない
自分の責任で商品を滅失・き損していない
たとえば、商品を大量に購入したものの、まだ未使用で手元に残っている場合は、クーリングオフ期間を過ぎていても返品できる可能性があります。
ただし、返品時には一定の控除がされることがあります。
クーリングオフ期間を過ぎている場合でも、契約書、商品明細、商品到着日、使用状況を整理して確認しましょう。
勧誘時の説明に問題がある場合
マルチ商法・ネットワークビジネスでは、勧誘時の説明が問題になることがあります。
たとえば、次のような説明です。
必ず儲かる
すぐに月収〇万円になる
在庫リスクはない
誰でも成功できる
紹介するだけで権利収入になる
商品を買えばすぐ元が取れる
友人に紹介すれば簡単に稼げる
途中で辞めても損はしない
クーリングオフはできない
もう契約したからキャンセルできない
連鎖販売取引では、勧誘時や契約解除を妨げる場面で、事実と違うことを告げたり、重要な事実を告げなかったり、威迫して困惑させたりすることが禁止されています。
このような事情がある場合は、クーリングオフ期間を過ぎていても対応を検討できる可能性があります。
勧誘時のLINE、DM、音声メモ、セミナー資料、勧誘者とのやり取りは保存しておきましょう。
友人・知人から勧誘された場合の注意点
マルチ商法やネットワークビジネスでは、友人、先輩、同僚、SNSの知人から勧誘されることがあります。
そのため、契約をやめたいと思っても、次のように感じてしまう方がいます。
紹介者との関係が悪くなりそう
直接断るのがつらい
グループLINEで責められそう
セミナーに誘われ続けて困っている
退会したいと言い出しにくい
商品の返品を言い出しにくい
しかし、クーリングオフは、紹介者に気を遣って我慢する制度ではありません。
法律上の条件を満たす場合に、契約を解除するための制度です。
通知先は、基本的には契約相手となる事業者や統括者です。
紹介者へ長文で説明したり、説得しようとしたりする必要はありません。
まずは、契約関係と通知先を整理し、記録が残る形で解除の意思を通知しましょう。
マルチ商法・ネットワークビジネスのクーリングオフ通知方法
クーリングオフは、書面または電子メールなどの電磁的記録によって通知します。
電話や口頭だけでは、通知した日や内容を後から証明しにくいため、記録が残る方法を使いましょう。
通知書には、一般に次の内容を記載します。
契約年月日
事業者名
統括者名
商品名・サービス名
会員番号
契約金額
支払方法
クレジット会社名
契約を解除する旨
支払済み代金の返金を求める旨
商品の引取りを求める旨
通知年月日
契約者の住所・氏名
フォンス行政書士事務所のクーリングオフ通知書作成
フォンス行政書士事務所では、マルチ商法・ネットワークビジネスのクーリングオフ通知書について、作成・発送代行を行っています。
連鎖販売取引では、事業者、統括者、紹介者、信販会社など、関係者が複数になることがあります。
また、商品購入契約、会員登録、研修費、システム利用料、クレジット契約など、複数の契約が組み合わされていることもあります。
契約書や概要書面を確認し、次の内容を整理したうえで通知書を作成します。
契約年月日
事業者名
統括者名
会員番号
商品名・サービス名
契約金額
支払方法
商品の引渡日
クレジット会社名
通知先
作成・発送代行フルサポートプラン
11,000円(税込)+郵送料
通知書の作成から、内容証明郵便・配達証明による発送まで対応します。
行政書士名・職印付きの通知書として送付したい方、自分で郵便局へ行くのが不安な方、紹介者に直接伝えにくい方、期限が迫っている方に向いています。
事業者のほか、信販会社やクレジット会社にも通知する場合は、追加の送付先1社につき5,500円(税込)の文案作成費が必要です。
「通知先が分からない」「契約書が複数ある」「ローンだけ残らないか不安」という場合も、契約書を確認しながら整理します。
代表者紹介

フォンス行政書士事務所
代表行政書士 泉 翔嵐(いずみ つばさ)
フォンス行政書士事務所では、クーリングオフ通知書の作成にあたり、相談者の事情を丁寧に伺い、契約書や概要書面を確認しながら、事実関係を整理しています。
マルチ商法・ネットワークビジネスの契約では、紹介者との関係があるため、直接断りづらいと感じる方も少なくありません。
そのような場合でも、本人の解除意思を内容証明郵便として明確に通知することで、契約関係を整理しやすくなります。
「紹介者に言い出しにくい」
「商品を大量に買ってしまった」
「クレジット契約をしてしまった」
「期限が迫っている」
このような方は、公式LINEからご相談ください。
全国対応で、初回相談は無料です。
マルチ商法・ネットワークビジネスのクーリングオフについてよくある質問
マルチ商法のクーリングオフ期間は何日ですか?
連鎖販売取引に当たる場合、原則として20日以内です。
法律で定められた書面を受け取った日、または商品の引渡しが後の場合は商品の引渡日から数えます。
ネットワークビジネスでもクーリングオフできますか?
できます。
ネットワークビジネスという名称でも、特定利益を得られると誘引され、取引を始めるために金銭負担がある場合は、連鎖販売取引に当たる可能性があります。
商品を開封・使用していてもクーリングオフできますか?
クーリングオフ期間内であれば、まず契約解除を検討できます。
ただし、商品返還や使用状況が問題になることがあるため、商品、箱、明細、領収書を保管し、使用状況を整理してください。
20日を過ぎたらもう辞められませんか?
20日を過ぎても、連鎖販売契約は将来に向かって中途解約できます。
一定の条件を満たせば、購入商品の返品ができる場合もあります。
紹介者に直接言わないといけませんか?
基本的には、契約相手となる事業者や統括者へ通知します。
紹介者に長文で説明したり、説得したりする必要はありません。
クレジット契約も一緒に解除できますか?
販売契約と一緒に個別クレジット契約をしている場合は、信販会社にも通知することをおすすめします。
通知書には、クレジット契約番号や支払回数などを記載します。
「絶対に儲かる」と言われました
勧誘時に事実と違う説明や断定的な説明があった場合は、クーリングオフや取消しなどを検討できることがあります。
LINE、DM、セミナー資料、音声メモなどを保存してください。
行政書士に依頼すると何をしてもらえますか?
契約書や概要書面を確認し、本人の意思に基づいてクーリングオフ通知書を作成します。
フルサポートプランでは、内容証明郵便・配達証明による発送まで対応します。
マルチ商法・ネットワークビジネスは20日以内ならクーリングオフできる可能性があります
マルチ商法・ネットワークビジネスが特定商取引法上の連鎖販売取引に当たる場合、原則として20日以内であればクーリングオフできます。
起算点は、法律で定められた書面を受け取った日、または商品の引渡しが後である場合は商品の引渡日です。
クーリングオフが成立すれば、損害賠償や違約金を支払う必要はなく、商品の引取り費用も事業者負担となります。
20日を過ぎても、中途解約や返品を検討できる場合があります。
まずは、次の資料を確認してください。
概要書面
契約書面
会員登録書
商品購入契約書
商品明細
領収書
クレジット契約書
支払予定表
勧誘時のLINEやDM
セミナー資料
商品の到着日が分かる資料
フォンス行政書士事務所では、マルチ商法・ネットワークビジネスのクーリングオフ通知書について、全国からご相談を受け付けています。
期限が迫っている場合は、できるだけ早めにご相談ください。