内職商法はクーリングオフできる?期間・条件は?行政書士が解説
内職商法はクーリングオフできる?期間・条件は?行政書士が解説

「在宅で簡単に稼げると言われて契約した」
「仕事を紹介すると言われ、教材やシステムを購入した」
「副業を始めるために登録料や研修費を支払った」
このような内職商法・在宅ワーク商法では、契約後に「思っていた内容と違う」「仕事がほとんど紹介されない」「支払った費用を取り戻したい」と悩む方が少なくありません。
結論からいうと、内職商法が特定商取引法上の「業務提供誘引販売取引」に当たる場合、原則として20日以内であればクーリングオフできます。
一般的な訪問販売や電話勧誘販売のクーリングオフ期間は8日間ですが、業務提供誘引販売取引では20日間です。
次のような契約をした場合は、クーリングオフできる可能性があります。
在宅ワークを紹介すると言われて教材を購入した
データ入力の仕事をするために講座を契約した
副業案件を紹介すると言われて登録料を支払った
仕事に必要だと言われてパソコンやソフトを購入した
モニター業務のために商品を購入した
SNS運用や動画編集の仕事を紹介すると言われてスクールを契約した
報酬を得るためにシステム利用料やサポート費を支払った
業務委託の仕事を始める前提で研修費を支払った
「内職」「副業」「在宅ワーク」「モニター」「業務委託」「フリーランス支援」など、名称はさまざまです。
法律上は、名称ではなく、仕事や収入を得られると勧誘され、そのために金銭的な負担をしたかどうかが重要です。
内職商法とは
内職商法とは、仕事や収入を得られると説明して消費者を勧誘し、その仕事を始めるために商品購入、教材購入、登録料、研修費、システム利用料などを負担させる商法です。
特定商取引法では、このような取引を「業務提供誘引販売取引」として規制しています。
典型的には、次のような説明を受けて契約するケースです。
この教材を買えば在宅ワークを紹介する
研修を受ければデータ入力の仕事を回す
システムを導入すれば副業収入が得られる
商品モニターになれば報酬がもらえる
指定の商品を使って感想を提出すれば仕事になる
スキル講座を受ければ案件を紹介する
登録料を払えば継続的に仕事をあっせんする
初期費用はすぐに回収できる
ポイントは、単に商品や講座を買っただけではなく、「仕事」「報酬」「収入」「業務の紹介」などと結びついているかどうかです。
仕事を提供する、または仕事をあっせんすると説明され、その条件として金銭負担がある場合は、業務提供誘引販売取引に当たる可能性があります。
内職商法をクーリングオフできる条件
内職商法がクーリングオフの対象になるには、主に次の要素を確認します。
物品の販売や役務の提供がある
仕事や業務を提供・あっせんすると説明されている
その仕事によって収入や利益が得られると誘引されている
契約者が金銭的な負担をしている
法定の契約書面を受け取ってから20日以内である
例えば、在宅ワークの仕事を紹介すると言われ、データ入力講座、パソコン、ソフト、教材、登録料、研修費などを支払った場合は、業務提供誘引販売取引に当たる可能性があります。
一方、単に自分でオンライン講座を購入しただけで、仕事の提供や収入の説明がなかった場合は、内職商法としてのクーリングオフ対象とは限りません。
ただし、最初は「講座」と説明されていても、実際には「受講後に案件を紹介する」「仕事で元が取れる」と勧誘されていた場合があります。
契約書だけでなく、広告、LINE、DM、説明会資料、電話での説明内容も整理して確認しましょう。
クーリングオフ期間は20日以内
内職商法が業務提供誘引販売取引に当たる場合、クーリングオフ期間は、法律で定められた契約書面を受け取った日から20日以内です。
たとえば、4月1日に適法な契約書面を受け取った場合は、原則として4月20日までに通知を発します。
20日間には、土曜日、日曜日、祝日も含まれます。
最終日が休日であっても、当然に翌営業日まで延長されるわけではありません。
期限が迫っている場合は、内容証明郵便だけにこだわらず、電子メールや専用フォームなど、すぐに発信できる方法も検討しましょう。
大切なのは、期間内に解除の意思表示を発信し、その証拠を残すことです。
契約書面を受け取っていない場合
クーリングオフ期間は、法律で定められた契約書面を受け取ってから進みます。
そのため、契約書面を受け取っていない場合は、20日間が始まっていない可能性があります。
例えば、次のような場合です。
申込書の控えを受け取っていない
タブレットで署名しただけで契約書がない
LINEやDMだけで契約内容が案内された
決済完了メールしか届いていない
領収書しか受け取っていない
契約書を後日送ると言われたまま届いていない
会員ページにログインしても契約内容が分からない
仕事の条件や負担額が書面で明示されていない
ただし、紙の契約書がなくても、電子メール、PDF、電子契約サービス、会員ページ上で契約書面が交付されている場合があります。
メール、迷惑メールフォルダ、マイページ、電子契約サービス、SMS、アプリ内通知も確認してください。
書面に不備がある場合
契約書面を受け取っていても、重要な事項が不足している場合は、適法な書面を受け取ったといえるかが問題になることがあります。
確認すべき内容は、主に次のとおりです。
事業者の名称、住所、電話番号
商品やサービスの内容
仕事の提供条件
報酬や収入に関する条件
契約者が負担する金額
契約解除に関する事項
クーリングオフに関する事項
契約年月日
割賦販売法に関する事項
軽微な誤記があるだけで当然に期間が進まないとは限りません。
しかし、仕事の条件、負担額、クーリングオフに関する記載など、重要事項が不足している場合は確認が必要です。
内職商法でよくある契約パターン
内職商法は、昔ながらの手作業の内職だけではありません。
近年は、副業、在宅ワーク、フリーランス、SNS運用、動画編集などの名前で勧誘されることもあります。
データ入力・文字起こし
「研修を受ければ在宅でデータ入力の仕事を紹介する」と説明され、教材費や登録料を支払うケースです。
実際には仕事の紹介がほとんどなかったり、報酬が説明と違ったりすることがあります。
モニター商法
「商品を使って感想を送れば報酬がもらえる」と説明され、商品を購入させられるケースです。
健康食品、美容商品、寝具、機器などが対象になることがあります。
副業スクール・在宅ワーク講座
「受講後に案件を紹介する」「仕事で受講料を回収できる」と説明され、講座やサポート契約を結ぶケースです。
講座そのものの契約に見えても、仕事の提供や収入の説明と結びついている場合は確認が必要です。
システム利用料・登録料
「このシステムを使えば仕事を受けられる」「登録すれば継続的に案件を紹介する」と説明され、初期費用や月額利用料を支払うケースです。
仕事を得るための条件として金銭負担がある場合は、業務提供誘引販売取引に当たる可能性があります。
業務委託・フリーランス支援
「業務委託として案件を回す」「フリーランスとして仕事を紹介する」と言われ、研修費や教材費を支払うケースです。
契約書の名称が業務委託契約であっても、実態として仕事を得るために負担をしている場合は、内容を確認する必要があります。
クーリングオフすると支払ったお金はどうなる?
内職商法を適法にクーリングオフした場合、事業者は、契約解除に伴う損害賠償や違約金を請求できません。
また、商品の引取り費用も事業者負担です。
支払済みの代金や取引料がある場合は、返還を求めることになります。
たとえば、次のような費用です。
登録料
入会金
教材費
講座費用
研修費
システム利用料
サポート費
商品代金
サンプル代
機材代
ソフトウェア代
クレジットで支払った金額
商品や教材を受け取っている場合は、原則として返還が必要になります。
クーリングオフを検討している場合は、教材、商品、箱、明細、領収書などを保管しておきましょう。
クレジット契約・ローン契約も確認しましょう
内職商法では、高額な教材費、講座費用、システム利用料について、信販会社のショッピングローンや分割払いを利用していることがあります。
この場合、事業者への通知だけでなく、信販会社への通知も重要です。
確認すべき資料は次のとおりです。
契約書面
概要書面
教材購入契約書
講座契約書
クレジット契約書
支払予定表
信販会社名
クレジット契約番号
毎月の支払額
すでに支払った金額
クーリングオフ通知では、業務提供誘引販売契約を解除することに加え、個別クレジット契約も解除する旨を記載します。
すでに引き落としが始まっていても、期間内に適法に通知できれば、今後の請求停止や既払金の返還を求めることがあります。
20日を過ぎている場合
20日を過ぎている場合でも、すぐにあきらめる必要はありません。
業務提供誘引販売取引では、勧誘時に不実告知があった場合や、重要な事実を故意に告げられなかった場合、契約の意思表示の取消しを検討できることがあります。
また、事業者が「クーリングオフできない」など事実と違う説明をしたり、威迫して困惑させたりしたためにクーリングオフできなかった場合は、20日を過ぎてもクーリングオフできる可能性があります。
例えば、次のような説明があった場合です。
必ず仕事を紹介する
すぐに元が取れる
毎月確実に収入が入る
誰でも簡単に稼げる
初期費用は報酬で回収できる
クーリングオフはできない
もう研修を始めたので解約できない
ローンを組んだのでキャンセルできない
契約書に返金不可と書いてあるので無理
勧誘時のLINE、DM、メール、広告、セミナー資料、録音、スクリーンショットは重要な資料になります。
契約から時間が経っている場合でも、まずは資料を整理しましょう。
内職商法のクーリングオフ通知方法
クーリングオフは、書面または電子メールなどの電磁的記録によって通知します。
電話や口頭だけでは、通知した日や内容を後から証明しにくいため、記録が残る方法を使いましょう。
通知書には、一般に次の内容を記載します。
契約年月日
事業者名
商品名・サービス名
契約金額
支払方法
クレジット会社名
契約を解除する旨
支払済み代金の返金を求める旨
商品や教材の引取りを求める旨
通知年月日
契約者の住所・氏名
フォンス行政書士事務所のクーリングオフ通知書作成
フォンス行政書士事務所では、内職商法・在宅ワーク商法・副業商法のクーリングオフ通知書について、作成・発送代行を行っています。
内職商法では、事業者、教材販売会社、サポート会社、信販会社など、関係者が複数になることがあります。
また、教材購入契約、講座契約、業務委託契約、登録契約、システム利用契約、クレジット契約など、複数の契約が組み合わされていることもあります。
契約書や概要書面を確認し、次の内容を整理したうえで通知書を作成します。
契約年月日
事業者名
商品名・サービス名
契約金額
支払方法
仕事の提供条件
支払済み金額
クレジット会社名
通知先
作成・発送代行フルサポートプラン
11,000円(税込)+郵送料
通知書の作成から、内容証明郵便・配達証明による発送まで対応します。
行政書士名・職印付きの通知書として送付したい方、自分で郵便局へ行くのが不安な方、期限が迫っている方に向いています。
事業者のほか、信販会社やクレジット会社にも通知する場合は、追加の送付先1社につき5,500円(税込)の文案作成費が必要です。
「契約書が複数ある」「どこへ通知すればよいか分からない」「ローンだけ残らないか不安」という場合も、契約書を確認しながら整理します。
代表者紹介

フォンス行政書士事務所
代表行政書士 泉 翔嵐(いずみ つばさ)
フォンス行政書士事務所では、クーリングオフ通知書の作成にあたり、相談者の事情を丁寧に伺い、契約書や概要書面を確認しながら、事実関係を整理しています。
内職商法や副業商法では、「仕事を紹介する」「報酬で元が取れる」と説明され、教材費、講座費用、登録料、システム利用料などを支払っていることがあります。
どの契約について、どの相手方へ、どのような意思表示を行うのかを整理し、内容証明郵便として適切な文案を作成します。
「仕事が紹介されない」
「副業収入が得られると聞いて契約した」
「教材やシステムに高額な費用を支払った」
「クレジット契約をしてしまった」
「期限が迫っている」
このような方は、公式LINEからご相談ください。
全国対応で、初回相談は無料です。
内職商法のクーリングオフについてよくある質問
内職商法のクーリングオフ期間は何日ですか?
業務提供誘引販売取引に当たる場合、クーリングオフ期間は原則として20日以内です。
法律で定められた契約書面を受け取った日から数えます。
副業スクールでもクーリングオフできますか?
副業スクールという名称だけで決まるわけではありません。
仕事の提供や案件紹介、収入を得られるという説明があり、そのために講座費用や教材費などを負担している場合は、業務提供誘引販売取引に当たる可能性があります。
在宅ワークの登録料も返金対象になりますか?
クーリングオフが成立する場合、登録料、教材費、研修費、システム利用料など、契約に伴って支払った金銭の返還を求めることになります。
すでに教材を受け取っています
教材や商品を受け取っていても、期間内であればクーリングオフを検討できます。
クーリングオフ後は、原則として教材や商品を返還し、引取り費用は事業者負担となります。
20日を過ぎたらもう無理ですか?
20日を過ぎても、書面不備、クーリングオフ妨害、不実告知、重要事項の不告知などがある場合は、対応を検討できる可能性があります。
契約書、広告、LINE、DM、説明資料を確認しましょう。
クレジット契約も一緒に解除できますか?
個別クレジット契約をしている場合は、信販会社にも通知することをおすすめします。
通知書には、クレジット契約番号、支払回数、支払総額などを記載します。
「必ず稼げる」と言われました
収入について断定的な説明や、事実と違う説明があった場合は、重要な事情になります。
LINE、DM、広告、セミナー資料、録音などを保存してください。
行政書士に依頼すると何をしてもらえますか?
契約書や概要書面を確認し、本人の意思に基づいてクーリングオフ通知書を作成します。
フルサポートプランでは、内容証明郵便・配達証明による発送まで対応します。
内職商法は20日以内ならクーリングオフできる可能性があります
内職商法・在宅ワーク商法・副業商法が特定商取引法上の業務提供誘引販売取引に当たる場合、原則として20日以内であればクーリングオフできます。
「仕事を紹介する」「収入が得られる」と説明され、そのために教材費、登録料、研修費、システム利用料などを負担した場合は、契約内容を確認しましょう。
20日を過ぎていても、契約書面の不備、クーリングオフ妨害、不実告知などがある場合は、対応を検討できる可能性があります。
まずは、次の資料を整理してください。
概要書面
契約書面
申込書
教材や商品の明細
領収書
クレジット契約書
支払予定表
仕事の提供条件が分かる資料
勧誘時のLINEやDM
広告やランディングページのスクリーンショット
セミナー資料
録音やメモ
フォンス行政書士事務所では、内職商法・在宅ワーク商法・副業商法のクーリングオフ通知書について、全国からご相談を受け付けています。
期限が迫っている場合は、できるだけ早めにご相談ください。